黄金魚/白金魚
黄金魚「全身黄金の珍魚。高値で取引されている」
白金魚「全身白金の珍魚。高値で取引されている」
広い地域で祝いの席で振る舞われる魚として重用される。その鱗が貨幣の代わりとなる土地もあるらしい。
もっとも黄金・白金といっても鉱物のそれとは違うので加工して代用とする、というわけにはいかない。
拓けた土地の河川などには見られず、危険なモンスターの徘徊する人跡のまばらな奥地に生息しているため、これを釣って来られるのもハンターくらい、ということになる。ハンターの仕事としては地味な部類にはいる黄金魚釣りのクエストだけど、祝言の席に、成人の席にと常に黄金魚は必要とされている。大変重要な仕事なのだ。
リアルアロワナ
「イラストレーションズ」にアロワナの亜種、とあります。そのイラストに準じて描いてみましたが、リアルアロワナと比べると背びれ腹びれ尾びれが大きく、あご髭がより長く発達してる感じですね。
こういったあご髭は視界の通らない泥水に生息する魚が川底の泥の中の餌を探るために発達させますが、ゲーム中の世界では生息地が洞窟内の水場であることが多く、光がささない環境であることが発達の原因と言うことでしょうかね。
ビッケのメモにもあります通り、黄金魚釣りと納品はハンターの大切な役割です。ビッケも村下位クエストの「たまには釣りでも…」が報酬に釣りホタルなんかものりますので、急場の錬金ハチミツ増殖法の際の備蓄として定期的にやっています。
さて、ところでなんでこのゲーム内では「アロワナ」のたぐいがやたら幅を利かせてんのかという点を訝る向きも多かろうと思います。
お答えしましょう(笑)。
アロワナは中国では「龍魚」と呼ばれるのです。龍の化身である、と考えられてきたのですね。今では観賞用の熱帯魚ということでアマゾンなイメージの強いアロワナですが、生息域はアマゾン・オーストラリア・東南アジアと広く、東南アジア産のアジアアロワナは華僑の方の間では祝いの席を飾る魚として珍重されてきました。黄金の鱗を持つアロワナが一番貴重とされた、という点も黄金魚と同じです。
「龍魚」という名がポイントでして、モンスターハンターの世界のアロワナ達は実際竜の末裔なのです。樹形図をあげるとこんな感じ(大全2より)。
いわゆる「お魚」とは違うんですね。おそらくこの「龍魚」の名前から竜の末裔としての魚のイメージにぴったり、ということでアロワナがゲーム中で繁殖することになったのでしょう。
はみ出しメモ(収斂進化について)
ちょっと長くなります上にいずれ別頁でまとめることになるであろう内容ですが、今はちょっとここで。
良くモンスターハンターの世界は収斂進化によって進んでいる世界なんだと言われますが、これには注意が必要です。と、言いますか、これはやや誤解です。
あー、収斂進化というのは多くの種の進化が一点を目指して進む、というモデルですね。リオレウス、という最高に進化した形態が在って、魚も鳥も何もかもがみんなそのモデル目指して進化して行っている、ということです。
だから魚発の魚竜のガノトトスも、鳥(?)発の鳥竜のイャンクックもみんな飛竜の形に似てくるのだ、というわけです。
確かにこれはモンスターハンターのアイデア段階では検討されていた様です。鳥竜種(ランポスやクック)なんかは飛竜種とは別の起源を持つ生き物で、だんだん飛竜に似てきているのだ、という感じの図が「イラストレーションズ」別冊のモノクロアイデア蔵出し版(?)の方に描かれています(ズバリ「収斂進化?」と但し書きがついてますし)。
しかし、現段階(大全2)の樹形図によればランポスからガルルガまでの鳥竜種はリオス種と共通の起源を持つ系統となっています。いわゆる「竜」で系統が別にされているのは魚竜種だけですね。
アカムトルム・ティガレックスの様なその辺の「古い・起源に近い」飛竜種を出してきたことからも、全体的には起源があって、その後多様化に向って進化しているのが今のモンスターの姿だ、という設定と思っておいて良いと思います。大体収斂進化というのは一部そういうケースがある、という物で(サメとイルカとか)、全体を統轄する理屈としてはあんまりですし。