天を覆う樹木に阻まれ、少し曇っていれば太陽の位置すら不明となる樹海には、ギルドの手により所々に「しるし」がつけられている。キャンプを中心に放射状に張り巡らされたこのフラッグは、ツートンカラーの寒色はキャンプからの方角を、暖色は距離を表す。ものを見ればみすぼらしい布切れだが、この「しるし」がハンターにもたらす安心はあまりにも大きい。
と、いうことでそんな目印の存在はどこにも語られちゃあいないのですが、中の人的には必須に思うのです。
ここの読者の方で山の中で道に迷っちゃった方がおられるかどうか分かりませんが、あたしは迷いましたとも(笑)。あまり使用されてない登山道というのは時として雨の時にできる即席の渓流の痕跡と大差ない勢いになってまして、中の人はそちらへ間違っちゃったのでした。
人間というのは不思議なもので、そうなると「いや、あってる」と思い込むものです。あれえ?と思ってからも進んじゃうんですな。そして振り返るともうわけわかめ。この局面では、もうちょっとした偶然で地面が続いていたり、前方に直線的な傾斜が見えると「道だ!」と思って行っちゃったりするので始末に負えません。
その後は教科書通り尾根を目指してどうにかこうにか登山道に復帰したんですが(3時間くらいさまよった)、その終盤あたしの目に飛び込んで来た「ビニールテープ」がどれほどありがたかったことか(笑)。山菜採りの方か枝打ちの方か、そのようなルートから外れて山に入り込む方が目印に巻いておいてくれたビニールテープなわけです。
さらに、富士の樹海にも入り込んだことがあるんですが、ありゃあもう方向音痴でなくても致命的に分かりません。その時は釣り糸を垂らしながら進んだんですが、右見ても左見ても印象が変わらないので本当に本道から10メートルで迷います。下生えが濃くて、ちょっと離れた道なんか認識できないんですね。
そういったわけで、ゲーム内の樹海はのどかですが、本当に樹海が狩り場になったら何らかの措置無しにはどうにもなるまい、と思いました。モンスターを倒すなり、自分が負傷するなりしてキャンプに戻るのに手間取ったら(あるいは戻れなかったら)意味ないですもんね。
2008.04.11 HUNTER's LOG