HUNTER's LOG on PORTABLE

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2009.03.30 シュガシュガさん

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村に帰って、机について

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HUNTER's MAIL vol.3

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[ 名前 ] シュガシュガ
[ Link ] 村に帰って、机について
[ 件名 ] ラオシャンロンの襲来

[ 本文 ]
こんにちわー、シュガシュガです。
今日はログさんにある疑問を解消して頂きたくて伺いましたー。

実は老山龍砲(シリーズ)というのはどれくらいの個数が存在するのだろう、と以前から考えているのですが、そこで壁となるのが、ラオシャンロンは今までに(最新作のP2Gの時点)どのくらいの数、人間の生息域に襲来し、またそれはどういった時系列でどの種が現れたのかという疑問です。
また、老山龍一頭(?)から作られる老山龍砲の数もその時々の防衛戦に参加したガンナーの数や、素材の有無により上下すると思います。

そして一番知りたいのは、老山龍砲・皇を持つガンナーと老山龍砲・覇を持つガンナーは同じ時間に存在しているのか、できるのか、ということです。それも、あるハンターからハンターへ老山龍砲を受け継ぐというケースは除き、持ち主本人が防衛戦に参加した場合。

何故こんなとこを疑問に思うかというと、私は覇を担ぎ、そして皇を担ぐガンナーとのタッグは成立し得るのかーっということが先にあるからです(笑。
設定上に二人の存在が不可能であろうとそこは脳内改訂するつもりですが、史実でそれが可能であったならなお素敵なだー、と思い、答えを探しています。

手持ちの資料やネットの海に飛び込んでも(笑 探し当てることが出来ませんでしたので、こちらに伺った次第であります。
ぜひログさんの見解をご教授くださーい!よろしくお願い致します。

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HUNTER's LOG

シュガシュガさんこんにちはー。

ぶっちゃけ…

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というキッチンアイルーの台詞に深く同意するあたくしではありますが(笑)。あはははは。

しかしまあ、あのフクロウさんとの「双門」が結成された時はあたしも膝を叩きましたんで、まずその辺りのことを。

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ビッケの世界では

"a side story"というのもビッケに沿った所しか書かれませんが、あれ実際はそこまでの40年くらいにハンター世界の周辺で何がどうなっているのかをかなりしつこく想定した上にできてまして、ラオ砲がらみもあります。

以前艶がラオ砲のための防具だと言ったのもそうなんですが、あたしの想定の中では「ギルドの役職」のひとつだったんですよ。艶を纏ってラオ砲を担ぐハンター。シュガシュガさんがラオ砲について考え始めるまでは、それは一種の祝祭的な狩猟を執り行う一家であると考えていた。役職と言っても、お役所的なものじゃなくてですね、そうですね、イメージ的には「天帝を守護する南斗一門」とか、ああいった最強レベルのやつ(古くてごめんなさいね…笑)。

ほら、あの世界じゃ王族の方がしょっちゅう顔出すじゃないですか。多分「天覧狩猟」みたいなのもあるんですよ。で、そういったところでハンター界のエースとしてその一派がラオ防具(赤)に身を包んで出てくるのだ、という感じに考えていたのでした。第二王子・近衛ハンター・暁丸/凛(紅蓮)・曙丸/艶(ラオ砲)みたいな。

そこでシュガシュガさんがラオ砲とは砦の最終兵器だという見解を出されまして…ああ、そりゃ良いなあ、と思ったあたしはその役職にその役割も併せ持たせることにしたわけです。もともとそこらのハンターが100年修行しても追いつかないレベルの技術を受け継ぐ人たちだという想定ですし、これは見事にはまりましたね。

で、その後にSunさんが「ヘヴィブラザーズ」で覇・皇を並べていた(双璧だったかな?)。そこであたしは単純に「あ、皇ってのは北斗だよね」と思ったのでした(笑)。

ギルドの役職として世のハンターたちのあこがれである所の「表の看板」が覇流。その存在は知る人ぞ知る、で隠された切り札として最大のピンチに覇流に合力すべく姿を現す皇流、みたいな。厨二病が極まってますかそうですか(笑)。

いやでもね、この覇・皇の二流は"a side story"で語られている龍人たちの生み出した「四門」という存在へ追いつこうという「今の人々」の最高の到達点でもあるんですよ(ボウガンだけじゃなくてね)。ポッケ村で村長が「それぞれがそれぞれの手を尽くして打開策を練っておる」と言っていたひとつがこれです。本編に出なさそうなのでちょっと裏話を続けますと、人間そのものの龍化でなく、装備の帯びる龍属性を使って龍化に相当する状態、位相の異なる龍へ攻撃可能とする状態をつくり出そうとしたのがこの人たちなんですな。ま、お話はそっちじゃなくてジゴロウからの四門の鏡を軸とした方へ行きますが(笑)。

といった風だったんで、「双門」と来た日には、もう

キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━ !!!!!

てなもんでしたね。いやー、しかし二つ並べて「双門」という素敵ネーミングは思いつかなかったなぁ。こりゃやっぱり自分と並べてくれる相方がないと思いつかんわな(うらやましい)。

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老山龍

そんな背景がありましてのラオ。あれこれ探しても確度の高い情報はないと思いますが、そりゃ当然で公式見解自体がほぼ存在しません。この辺強力にセーブされてまして、ラオの出てくるMHシリーズが「現役」のうちにその詳細が公式に語られることはないでしょう。それぞれが自分のストーリーを育てるのを阻害しないように、というのはシリーズを通してかなりシビアに守られてます。

が、一方でこの辺は動かせないんじゃね?というのもありまして、以下その辺りを。

・討伐はされない
小説版の1stシリーズ初巻にも描かれるように、実際のラオというのはミナガルデのハンターが総出で大量の大タル爆弾を足下で爆破させてようやく「方向転換」させることが可能、というくらいの存在です。軍部はレウスのブレスを再現した新兵器を投入しましたが、その着弾も「甲殻上の堆積物を払う」くらいのことしかできませんでした。
MHG/MHP1でココットの村長の双剣の片割れがラオから得られたことからも分かるように、そのラオはかつて村長が若かりし日に(数百年前?)挑んだラオと同個体なわけです。
ゲーム内では「討伐」という表現で幕が下りるようになってますが、本来はとても人の手で倒せる様な代物ではない、という想定なのでしょう。

しかし、ココット村の伝承に黒龍にの発生に関して「キョダイリュウノゼツメイニヨリ…」とあるのがラオを指すのだと思われますが、つまり討伐の歴史もまたあるのでしょう。"a side story"ではジゴロウが数百年ぶりに「とある条件をクリアして」ラオを討伐している、という設定です。

・普段は延々岩山化している

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亜種へと変化しつつあるラオ


原種から亜種へは、この画像のように延々寝ることによってその変化が起こります。「北島:何百年も寝ているんですか」「神戸:そうです。そういう瞬間ですね」とのこと(CG ARTWORKSより。画像の初出は『生態全書』シリーズ。北島さんとは北島サブミッションさん。神戸氏はシリーズ通してのデザインのトップの方)。
大全2の方にも鉱山採掘の人がどんどん掘っていったらラオにぶちあたって動き出しておったまげた、なんて記述があります。
この辺は無印から想定がちゃんとあったと思います。ミナガルデ火山のキャンプ脇の岩山の形とかラオになってますね。

・少なくとも2体のラオがいる
ですんで、ゲーム内を流れる時間のうちで赤ラオが蒼ラオになったりはしない(笑)。数百年かかるわけですから。そうなるとあの世界には「現在」少なくとも2体のラオがいることになるでしょう。時々思い出した様にもぞもぞ徘徊をはじめるので、その度にハンターは大騒ぎ、というわけですね。で、その「時々」がどのくらい「時々」かですが、ハンターの1代に1回迎撃戦があるかどうかくらいが良い感じじゃないでしょうかね。
黒龍の発生を絡めると頻度は上がるかもですが。ラオの背中の大鱗の傷は黒龍の攻撃を受けたものである、と想定されています。黒龍発生の予兆があるとラオは起きだして何処かへ逃れようとするのだ、というのも定説のひとつですね。

・武器の作製に「討伐」は前提とならない
この辺は「フラジャイル」で指摘したモンスターハンターの古層と直で繋がりますが、モンハンは場合によっては一戦討伐できないのがデフォになる可能性もあった。

藤岡:もともと、強大なモンスターとの戦闘を一回のゲームでクリアできるっていうのは、ちょっと違うという話が最初にあったんですよ。ゲームとして、飛竜を狩りに行ったときに、何も成果がなくて帰ってきてを繰り返すのはツライと思って、何かお持ち帰りしたいというところから始まりました。(イラストレーションズより)

というわけで、ラオの撃退エンドとかDos古龍種の撃退エンドとかの方が初期の想定には近いわけです。武器防具はそういった「戦闘の中で剥がれ落ちた様な」素材から作られていく、というイメージがあったんですね。
ですんで、ラオ迎撃というのはその辺の古いイメージを良く伝えるクエストだと言えるでしょう。
最終的には討伐がメインとなったんで、討伐ベースで武器・防具は作られる仕様となりましたが、上の「ラオはまず討伐できない」という点と合わせて考えてもラオ武器・防具は撃退時に得られた素材から作られていくと思って良いと思います。

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そんなところで。
無論あっちゃこっちゃの火山でたくさんラオが寝ていて目を覚ました順に次々侵攻してくるんだという無茶な設定も不可能ではないですが(笑)、あたしは以上のことからここ数百年は2体のラオが時々起きだしては徘徊しているのだと思っています。

ゲーム内の撃退/討伐は実際には

撃退→ラオの気まぐれで方向転換(なんか五月蝿いのがたかってて嫌だなあ…みたいな、ラッキー)

討伐→ラオがしんどくなって退散(本当の撃退)

ということだと勝手に思ってます。

素材的にも逆鱗だ紅玉だはたまた天鱗だ言わなくても、例えばラオの鱗というのはもうそれだけで人の手に余る様な難解な素材だということで。それを扱う技術も超機密なんだ、という。大体ラオの行動すべてがかなりの部分ギルド監視下・管理下だと思うんですよ。武器・防具も一般には扱わせてもらえない。じゃないと不届きなハンターが寝てるラオ目指してよってたかって素材剥ぎ取りに行って、頭来たラオが侵攻を開始しちゃいますやん(笑)。ていうかそのラオの管理を普段取り仕切っているのも覇流の人たちでしょうね、と、今思いました(笑)。

要するにラオの武器防具が複数同時期に存在することにはそれほどムリはないと思います。が、その存在自体は厳重なギルドの管理下にあるだろう、ということですね。覇を纏うハンター、皇を纏うハンターはともにギルドナイツをより特殊な立場にした一門(双門)なんだと思います。

いずれにしてもひとつ確かなことは老山龍というのはあの世界のひとつの上限であるということでしょう。Dos古龍種なりミラ系なりというのはハンターの日常に関係してくる存在とは思えない。ラオを体現する存在というのは、だから、あの世界のハンターたちの上限と一致するイメージである、ということです。最終的にその武器・防具の名に「極」がついたように、覇流・皇流の双門はハンターたちに「極」のイメージを提供する存在である、ということになると思います。

おまけ1

ところで思い出したように繰り返される「超巨大老山龍」の話ですが…。あー、これはあのシェンのヤドですね、あの頭骨が通常のラオのものよりはるかにでかい、と。だからいつもハンターが相手にしてるラオはミニサイズのラオで、どこかに超巨大なラオがいるのだ、というお話。

これは「CG ARTWORKS」に次の様なやり取りがあります。

北島:シェンガオレンの背負っている頭のサイズが、大変なことになっていますけど(笑)。
神戸:あ、しまった(笑)。
藤岡:というのが、リアルに見えてしまう(笑)。この世界には、これくらいのサイズもいるんだよ(笑)。

ということで(笑)。この点はあまり真剣に突っつかなくて良さそうです。

おまけ2

"a side story"のネタバレ話ですが、古龍というのは黒龍ほどではないにせよ、人とは位相の異なる存在である、という想定です。だからラオも人力の攻撃を繰り返しても中々討伐に至らない。で、その位相の人からの距離は、それぞれの持つ「地水火風空」のエレメントによって異なる。

老山龍→地/ナズチ?→水?/ナナ・テオ→火/クシャル→風/ミラ系→空という感じ。そこで振り返って「じゃあ人間のエレメントはなんだ」とした場合「それは"地"だろう」ということになりました。人に限らず、大地に生まれて死んでゆく生命一般は皆「地」の範囲かな、と。

ですんで古龍種の中でもラオはエレメント的に人の世界に近い。一番手出しの可能な古龍、最も人間界の位相に近い古龍ということですね。倒せなさ具合と素材が人間界で普通(と言っても限定的ですが)に使用できることの矛盾はその辺で解消されてます(うちでは)。

ちなみにシェン・ラージャン・キリンあたりは「調律A・調律B」で述べた龍化の申し子で、「古龍種」とは違う、ということになります。

え、ツカミン?ありゃあ…「地水火風」兼属、分化以前の原形種で超特殊(どこまで考えてんだ>俺…笑)。

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